詩に濡れること、詩を飲むこと

雨が一行、

また一行と降ってくる

詩と詩とと、降ってくる

 

水たまりになった言葉は染みて、
読めなくなっていく

 

(夜の暗さは行間です)

 

傘もささず君が、雨に濡れている

守られることも拒んで

 

いま 言葉に濡れた人が扉を開けた

 

その時 僕に何ができるだろう
その時 言葉はいらないだろう

 

差し出した焙じ茶も、また
ひとつの水たまり

 

飲むことで読める ひとつの詩